第28回福島県生協大会が開かれました(2008年10月29日)
 |
(開会挨拶をする県生協連 熊谷純一会長) |
10月29日、福島県文化センターを会場に第28回福島県生協大会が開かれました。今回は7月29日に設立された地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会の発足を記念してのシンポジウムと食料・農業・農村問題県民会議の第1回食と生命を守る定期フォーラムとの共催での開催となりました。
会場には、生協組合員の方々はもとより、生産者の協同組合であるJA、漁連、森連のみなさん方が県内各地から参加されました。
今年のテーマは「食料自給率向上!消費者と生産者の絆の強化」と題して、輸入食品の増加と安全性の問題からも、食料自給率の低下がクローズアップされている中、国内生産品と輸入品、そしてそれを選ぶ消費者のあり方とこれからに(開会挨拶をする県生協連
熊谷純一会長) ついて生産者と消費者が垣根をはずして学習し、交流することになりました。
講師には農業経済在学、国際貿易論を専門とし、食料・農業・農村政策審議会委員も勤められる東京大学大学院教授鈴木宣弘先生をお招きしました。
 |
(挨拶をする地産地消運動促進
ふくしま協同組合協議会安田壽男会長) |
- WTOの概念
- 日豪EPA等の概念
- 消費者と生産者の絆の強化
|
開会にあたり、県生協連の熊谷純一会長、JA福島中央会安田壽男会長からのあいさつで、今回の生協大会の設定と食料自給率低下と生産者・消費者のこれから求められるあり方、地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会の設立の意義が述べられました。
基調講演では鈴木先生から大会テーマと同じ「食料自給率向上!消費者と生産者の絆の強化」と題して次のような項目でのお話がありました。
- 「食料危機」をどう捉えるのか―輸出規制の教訓とWTOの欠陥
- 欧米輸出国の自給率の高さは競争力ではなく手厚い支援の結果
- 食料自給率の低下の流れは止められるか
- 国土環境と国民の健康―農業は環境にマイナスか
- 狭義の経済効果を超えた総合的判断基準の必要性
|
 |
(記念講演をする東京大学大学院教授 鈴木宣弘氏) |
近年の輸入農林水産物の増加の理由、WTOに従順な日本と他国のしたたかさ、日本の農業への保護過剰の誤った見解・報道、さらに輸入食品増加による健康に及ぼす窒素の問題などについて具体的事例と豊富なデータで詳しく講演していただきました。用意していただいた43ページにわたる資料は、後で話をふりかえるには貴重なものでした。
昼食休憩後、午後の部ではJA、漁連、森連の生産者の代表の皆さんと生協から消費者を代表しての熱いメッセージが報告されました、生産者側からは、農業、漁業、森林事業での仕事に対する思い、商品への思い、また生産者としてのくらしのお話、消費者側からはグループ農園農業を通しての生産することの大変さ、生産への理解、生産者への感謝が述べられました。
続いて、JA福島中央会の中島参事より地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会の今後の事業計画(PDF:220KB)についての報告があり、JAしらかわ女性部長の小山田芳子さんより地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会シンポジウムアピール(PDF:131KB)が提案され満場の拍手で採択されました。
参加者からは今回の大会について「食料で世界を支配するアメリカには腹が立った」「アメリカの農産物が安いというのは政府が保護しているからだということを知り、びっくりした」「食料自給率の向上に向けて消費者はもっと生産者を理解・協力し、もっともっと地元のもの国産のもの利用しなければならないと改めて思った。国の政策もだが、一人ひとりの意識の向上が大事だと思った」などの多くの感想がありました。
 |
(生産者を代表して発言する
JA福島女性部協議会副会長 須江恵子さん) |
|
 |
(生産者を代表して発言する
いわき市漁協女性部勿来支部長 高木時子さん) |
|
|
 |
(生産者を代表して発言する
田村森林組合参事 矢吹盛一さん) |
|
 |
(消費者を代表して発言する
コープふくしま理事 遠藤澄江さん) |
|
|
 |
(地産地消ふくしまネットの今後の事業について説明する
JA福島中央会 中島精一参事) |
|
 |
(大会アピールを提案する
JAしらかわ女性部長 小山田芳子さん) |
|
|
 |
発言者の皆さん |
|
 |
発言者の皆さん |
|
|
 |
大会会場のようす |
|
|