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第26回福島県生協大会が開催されました(2006年11月14日)
 
 11月14日、第26回福島県生協大会が会員生協の約300名の参加の下に、福島市の福島テルサを会場に開催されました。

 今年は「人間らしく暮らすために!」というテーマで、ここ10年ほどのうちに行われたグローバリゼーションという新資本主義政策による各種の規制緩和や税制・社会保障改定によって私たちの暮らしがどのように変化し、これからはどのような社会に向かっているのかを生計費調査や医療・福祉の後退の実態をみて学習することになりました。

 講師には日本生活協同組合連合会組合員活動部の北村俊之氏、福島県生活協同組合連合会医療部会の矢吹道徳氏、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子氏をお招きしました。

 プログラムは主催者である県生協連熊谷純一会長の挨拶で始められました。熊谷会長は新知事誕生にあたり、さらに労福協を通じさまざまな要望の提出の継続、また格差社会の進行に対しては国を経営する倫理観の不足を訴えました。

 続いて、北村俊之氏から「全国生計費調査に見られる組合員のくらし変化」という演題で、日本生協連の1996年から2005年までの生計費調査から収入動向、消費支出動向、非消費支出動向に分け、さらに世代別、地域別に分析された中から組合員の暮らしの変化について報告していただきました。グラフや表に現れる数値からは私たちの生活実感に近いのもが感じられました。

 次に「医療・福祉の後退が直撃する組合員の健康と命」と題して矢吹道徳氏から医療・福祉の面から、どんどん負担感が増し、また十分な医療・介護が受けられない実態を講演していただきました。1966年に出された「国民医療政策大綱」から現在に至るまでの医療や介護における国民無視の政策を時系列による詳細な説明と現在の医療・介護における高齢者いじめ、医療崩壊の実態を身近な事例を挙げ、差し迫った問題だと訴えられました。

 この後、中央社会保障推進協議会、全日本民主医療機関連合会が直近9月時点で企画・製作した映画「構造改革は何をもたらしたのか―格差社会の現実」が上映され、北村氏、矢吹氏の講演内容を裏づけるものとなり、さらに理解を深めることができました。

 昼食休憩後は連帯のご挨拶で再開されました。県生協連の活動に連帯する「憲法をいかす福島県民の会」からは代表の浦井信義氏、「福島県九条の会」からは代表の吉原泰助氏においでいただきました。

 浦井氏はご挨拶の中で、「現政権が目指す教育改革のモデルは、既に20年前からイギリスサッチャー政権の下でなされたもので、この結果現ブレアー政権では教育への干渉が強まり、教育界は閉鎖の状況に陥っている。教育基本法が改正されれば、国や教育行政はイギリスのように非常に教育に介入しやすくなる。今、教育を取り巻くさまざまな問題が噴出している中で、教育基本法改正を成立させるべきではない」と述べられました。

 吉原氏からは、現在撮影が開始された福島県旧小高町出身で日本の憲法学者鈴木安蔵を描いた「日本の青空」について紹介され、憲法改正反対のこれからの多数派形成の運動に大きなものとなり、一緒に成功させていきたいとのご挨拶がありました。

 この後、暉峻氏の基調講演に移り、「人間らしく暮らすための、子育て・税・社会保障を考える」と題して講演していただきました。冒頭に、現在ご自身が参加されている教育基本法改正反対の「人間の鎖」について紹介され、教育基本法改正の審議会の拙速な開催経過の実態とその意図について述べられした。また改正案に盛り込まれている「愛する」とか「態度」という言葉が意味する隠された怖さを、ご自身で体験された戦前から戦後の歴史の中から深く言及されました。さらに、規制緩和政策においての雇用や労働の実態と勝者の論理で進められる格差社会のメカニズムについても詳しくお話していただきました。暉峻氏の講演からは、時代を超えた人間のあり方、人の道・愛というものをじっくり教えていただき、まとめでは、人間へ優しい社会を創ろうとする生協運動の精神に大きなエールをいただきました。

 このあと、いわき市民生協の和田佳代子さんが読み上げる大会アピールが提案され、大ききな拍手で採択され、閉会となりました。

主催者挨拶をする県連熊谷純一会長 講演する日本生協連 北村俊之氏
講演する県連医療部会 矢吹道徳氏 連帯のご挨拶をする浦井信義氏
連帯のご挨拶をする吉原泰助氏 基調講演をする埼玉大学名誉教授暉峻淑子氏
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