アピール
私たちは「平和とよりよき生活」を望んでいます。全国の生協は「平和とよりよき生活のために」のスローガンを合い言葉に今も、今までも歩んできました。それはあの悲惨な第二次世界大戦、特にアジアの人々に加えた残虐、ヒロシマ・ナガサキ原爆投下での悲惨から得た、強烈な反省から生まれた決意の現われであります。
日本国憲法は「国民主権」「戦争放棄」「基本的人権の保障」を基本理念として創られていますが、施行58年を迎えてなお、その価値はますます高まってきています。
とりわけ「陸海空その他の戦力を保持しない」「国権の発動たる戦争と武力の行使を永久に放棄する」と明確に謳った憲法第9条は「戦争否定・平和希求」の世界平和宣言と受けとめられています。
今、泥沼に陥ったイラク戦争反対の声が、アメリカ国民を含めて地球上の国々に大きく広がりを見せていますが、戦争放棄を掲げた日本国憲法は世界の多くの人々に希望と共感を広げています。
しかし、発足以来50年にわたって「成長」してきた自衛隊は、いまやアメリカに次ぐ世界第2位の軍事力・戦力を持つに至り、戦争状態の続くイラクに派兵されるまでになりました。小泉内閣は、PKO協力法、ガイドライン法、有事法制、そしてイラクへの自衛隊派兵を強行し「なし崩し改憲」を続けてきましたが、ついに明文改憲の構想が自公民三党から出されるという緊迫した状況が作られつつあります。
そればかりか、最近は露骨にアメリカの高官から「9条は日米同盟の妨げ」、「国連常任理事国入りには憲法改正が必要」などの発言が相次いでいます。
「9条」への攻撃がこんなに激しくなされたのは戦後初めてのことといわなければなりません。
「なし崩し改憲」を続けてきた現実に憲法を合わせて改憲の道に進むのか、現実を世界の理想である憲法9条の姿へ近づけていくのか、私たちは重大な岐路に立っています。
私たちは「平和とよりとき生活」を心から望んでいます。私達一人一人は微力ではありますが、決して無力ではありません。
声を上げ、声を大きくして憲法9条を護りましょう。世界に誇るべき9条を世界に広げましょう。
2004年(平成16年)10月21日
第24回福島県生協大会 参加者一同
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