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第23回「福島県生協大会」が開催されました(2003年10月22日)

 第23回「福島県生協大会」が、県内330人組合員さんの参加のもとに10月22日に県文化センター小ホールにおいて開かれました。

 今回は、「『戦争と平和』を考える」をメインテーマとして掲げ、歴史から学び話し合いでの紛争・戦争阻止というよりは相変わらず強者の論理で進められる世界の流れを検証し、私たちの求める「平和」について学ぶことになりました。

 プログラムは2つの講演と3名の報告、それにビデオ上映の構成となりました。

 講演「アウシュビッツから日本の『今』に訴える」では1988年から10年にわたり全国110ヶ所でボランティアと一緒に「アウシュビッツ展」開催運動を行い、今年の4月から白河市に「アウシュビッツ平和博物館」を創設した館長の小渕真理さんから「アウシュビッツ展」開催運動から今に至るまでの活動を話していただきました。

 講演の中で「広島・長崎の惨禍と同じように人間が人間にしてしまった殺戮行為をアウシュビッツを通して、命の尊厳と平和の価値を学び、あらゆる戦争への根源である偏見・差別意識を取り除く知性を培い、平和な社会の実現に寄与したい」と活動の抱負を訴えられました。

 3名の報告は、今年日本生協連・長崎県生協連共催の「ナガサキ平和行動」に参加したコープふくしまの安田節子さん、コープあいづの北條栄子さん、福島県南生協の佐藤美恵子さんから行なわれました。

 報告では、原爆資料館を見てその惨さに自分のくらしの場面を重ね、涙したこと、また「虹のひろば」で紹介されたイラクの現状には驚愕したことが話されました。

 佐藤さんは一緒に参加した小学2年生の息子さんの感想文を紹介されました。文での平和な世界とふだんのくらしを望む素直なことばに参加者は胸を打たれました。

 この後、3名の方の報告を更に深めるためのビデオが上映されました。これは日本生協連と長崎県連との共同制作のものです。証言者の下平作江さんが語る戦時体制下の生活や幼くして被爆し、両親・兄弟を失っての苦悩の人生と、戦争・核兵器廃絶を訴え平和を願う姿に、参加者全員、目頭をおさえていました。

 基調講演は作家の早稲田大学客員教授の辺見庸氏をお迎えし、「私たちはどのような時代に生きているのか-永遠の非戦を求めて」と題して講演していただきました。

 辺見氏は「今の日本は1930・1940年代よりも恐ろしいファシズムの時代に進みつつある。『自明の論理』が崩れ、戦後常識とされてきたことがことごとく失われてきた。ファシズムは上から来るものではなく、他者に対する痛みを欠いた世の中で我々自身が作り上げている。考えることと行動することが極めて距離が開いてしまった時代だが、小さい行動でも、まず行動すること、数多く行動することが大切」と講演されました。

 講演終了後、福島中央市民医療生協の上遠野さんが「21世紀を『平和の世紀』にするために」の大会アピールが読み上げられ330人の参加者全員の拍手で採択されました。

330名の参加者は
講演・報告に聴き入りました
主催者挨拶をする
県生協連 熊谷会長
アウシュビッツ平和博物館館長
小渕真理さん
「ナガサキ平和行動」報告者の左から
佐藤、安田、北條さん
「自明の論理」が崩れてしまったと講演する
作家・早稲田大学客員教授 辺見庸氏
参加者から講評を博した著書サイン会
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