新年、明けましておめでとうございます。
会員生協の皆様、行政、議会、友誼団体の皆様、日頃からのご指導・ご鞭撻へ心から感謝するとともに、新春のご挨拶を申し上げます。
昨年は「辰年」。
「辰年は地震が多い」元旦に石川県能登地方を襲った地震で始まった2024年、その後も日向灘での地震などが続きましたが、その能登地方が9月には、記録的豪雨に見舞われました。河川の氾濫、土砂災害が起きました。
地震の時と同様、道路が寸断され、救援活動が困難になりました。
懸念されていた仮設住宅にも洪水が押し寄せ、地震の被災者が豪雨災害の被災者になりました。
能登半島は山間部が多く、仮設住宅を建設できる地域は限られており、行政は地震前から仮設住宅の建設候補地を選定していましたが、入居希望者が多かったことや、候補地が地震被害を受けて使えなくなったことから、洪水リスクの高い地域に仮設住宅を設けざるを得なかったようです。
記録的な豪雨による土砂災害や河川氾濫が毎年のように起きています。
昨年も7月には、山形、秋田、栃木、新潟で、大きな豪雨災害がありましたし、8月には台風10号が、九州に上陸、九州地方や四国地方はおろか、ずいぶんと離れた静岡などでも土砂災害や豪雨災害に見舞われました。
異常気象による自然災害にどう対応するかは国家的な課題です。
莫大な予算を投じて防衛力強化を急ぐよりも、自然災害に強い国土を築くことを優先すべきです。
また「辰年」は「政変の年」とも言われていましたが、戦後5回しかない「辰年」のうち、過去には3回総選挙が行われ、4回目となる総選挙も昨年10月27日に実施されました。ロッキード事件やリクルート事件といった汚職事件も「辰年」に発覚していましたが、汚職事件以上とも言える「裏金事件」が発覚し、総選挙では、裏金事件で処罰を受けた議員が自民党を離党し、無所属で立候補しましたが、多くが落選の憂き目をみました。このままとはならない、なにやら政変が起きる可能性も否定できないと思っていましたが、総選挙で、自公の過半数は阻止しましたが、野党もまとまらず、大きな政変とはなりませんでした。
「辰年」には、成長・伸長の意味もあり、また「価値観が生まれ変わる年」とも言われていましたが、スポーツ界では、パリのオリンピック・パラリンピックでの日本選手の大活躍やメジャーリーグでの大谷翔平選手の大活躍など、私たちに大きな感動を与えてくれました。
そして、何といっても日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のノーベル平和賞の受章です。
2025年は、被爆・戦後80年を迎えます。
「被団協」をはじめ「ヒバクシャ国際署名」など、次世代に被爆・戦争体験を継承し、核兵器廃絶の世論を高めていく取り組みを広げてまいりましょう。
さて2025年は、「乙巳(きのとみ)」の年です。
多くの人にとって成長と結実の時期となる可能性が高いと言われています。
「乙(きのと)」は未だ発展途上の状態を表し、「巳(み)」は植物が最大限まで成長した状態を意味します。
この組み合わせは、これまでの努力や準備が実を結び始める時期を示唆しています。
新年早々、早ければ具体的な成果が現れ始め、中には大きな結果を手にすることもあるかも知れませんが、すべてが同じペースで結果を得られるわけではありません。
成長の速度はそれぞれですから、中には時間がかかる場合もあります。
そのため、乙巳(きのとみ)の年は、辛抱強さが試される年にもなるといわれており、すぐに結果が出なくても、焦らず粘り強く取り組む姿勢が重要です。
ペースを保ちながら着実に前進することで、最終的には望む結果に近づくことができるかと思います。
お互いに、そのことを信じながら、事業に運動に取り組んでまいりましょう。
2025年も地球環境の問題、平和の問題、貧困と格差の問題、年金・社会保障の問題、原発の問題、物価高騰の問題など、私たちの暮らしを取り巻く問題はたくさんあります。
国連総会は、2025年を2012年度に続く2回目の「国際協同組合年」とすることを宣言しました。
組合員と役職員、県内の協同組合の仲間、そして様々なステークホルダーの方々との関係性を深めながら、「国際協同組合年(IYC2025)」を貴重な機会とし、SDGsの達成と地域課題の解決に貢献できるよう、協同組合の価値と使命に確信をもって、心を寄せ合って元気に活動してまいりましょう。
皆様の今後のご健勝とご活躍を祈念するとともに、引き続き、私どもへのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
2025年1月1日
福島県生活協同組合連合会
代表理事会長 佐藤 一夫
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