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安保3文書閣議決定への抗議文を提出しました。

内閣総理大臣 岸田 文雄 様

2023年1月13日

福島県生活協同組合連合会

会長 吉川 毅一

「安保3文書」閣議決定への抗議文

 私たちは日本国憲法を活かし、平和と民主主義を守る立場から、12月16日に政府が行った「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」、いわゆる「安保3文書」閣讓決定に抗議し、撤回を求めます。

 国としての大きな方向性に関わる重要な意思決定を国会での審議を経ることなく閣議で行うことは、民主主義を根本から否定するものです。

 軍事力によって平和を実現することは不可能です。

 今回の閣議決定に盛り込まれている「反撃能力」の明記や防衛費の増大をはじめとした軍事への偏重と軍備の拡大は、国際情勢の不安定化を止めるものではなく、さらに悪化させるものです。

 戦後77年、平和国家であり続けたのは、国民のすごい努力によるものです。

 戦後日本は、第二次世界大戦の苦い経験と反省の上に立ち、現行憲法のもとで平和憲法を掲げ、幾度に渡る国際紛争が生じた際も、対話による平和外交を通じて解決に努め、国際社会の一員として高い評価も得てきました。

 しかし、貴政権の打ち出すこれらの政策は、ことごとく東アジア等の緊張関係を増長する何ものでもなく、政府が最も重要な責務という「わが国の平和と安全を維持し、その存立を全うするとともに、国民の命を守ることだ」とすることを危うくし、むしろ戦争をけしかけているのではないかとさえ思えるものです。

 近年、ロシアによるウクライナ侵攻、国連決議で違法性が確認されているにも関わらず数十年にわたり継続しているイスラエルによるパレスチナの軍事占領をはじめ、より強大な暴力を持つ側がそれを行使して恣意的に状況を変えること、それが明確に違法であるにもかかわらず、なし崩しに「現状」として横行していく状況が国際的に加速しています。
この流れを止めることができなければ人類全体にとっての未来は暗いものになります。

 武力で平和はつくれません。

 日本国憲法を生かした平和外交によって、アジアと世界の平和構築に貢献するべきです。

 私たち生活協同組合も第二次世界大戦の苦い経験のもと「平和とよりよき生活のために」をスローガンにかかげ、組合員が安心して暮らし続けられる平和で持続可能な社会をめざしてきました。

 憲法九条をはじめとした平和憲法の基本理念は守られるべきと考えています。

 さらに、防衛費については、令和元年度から5年度までの5年間の計画で総額27兆4,700億円程度だったのを2023年度から5年間でおよそ43兆円に増額する計画、そのための財源確保を所得税額の1%程度を上乗せし、防衛費に充てる目的税の創設、東日本大震災の復興はまだ道半ばなのにも関わらず、「復興特別所得税」を転用するなどの増税で賄おうとしていることに至っては、言語道断です。

 物価高騰、電気料金を始めとしたエネルギー価格の値上げ等々、国民の暮らしはますます疲弊しており、追い打ちをかけるような税負担には、到底耐えることはできません。

 私たちの税金は、軍備増強ではなく、国民の命と暮らしを守るため、社会保障の充実にあてるべきです。

 「安保3文書」閣讓決定の即時撤回を求めます。

以上

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