去る10月31日(水)10:30より、とうほうみんなの文化センター小ホールを会場に福島県労働福祉協議会・福島県ユニセフ協会・福島県生活協同組合連合会共催、地産地消運動促進ふくしま協同組合協議会(地産地消ふくしまネット)後援による、SDGsの学習講演会が開催されました。
県内外から205名の参加でした。
冒頭司会の日野公代理事より、「本日は、2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193ヵ国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた持続可能な開発目標「Sustainable Development Goals」、その頭文字をとり、略して「エス・ディー・ジーズ」について学びたいと企画しました。時々エス・ディー・ジー・エスと読まれる方がいらっしゃるのですが、最後はGoals(ゴールズ)の略ですからエス・ディー・ジーズが正しいとのことです。このSDGs、詳しくはこれからの講演の中でお聞きすることになりますが、目標17に「パートナーシップで目標を達成しよう」というのがあることから、福島県ユニセフ協会、福島県労働福祉協議会との共催とし、地産地消ふくしまネットの後援をいただいております。」といったアナウンスがあり、主催者を代表して福島県生活協同組合連合会の吉川毅一会長より、挨拶をいただきました。
最初の講演は、表題のテーマで、日本生協連組織推進部本部長二村睦子様より「私たちの世界の現在と未来」「持続可能な開発目標(SDGs)とは」「SDGsをめぐる世に中の動き」「生協とSDGs」「取り組みのヒント」についてお話いただきました。
昼食休憩を挟み、午後からは、DVD「SDGsと生活協同組合への期待」について、観ていただきました。
このDVDは、去る1月16日に開催されました日本生協連主催の「2018年全国方針検討会」において、国連広報センター所長の根本かおる様からいただいた記念講演を収録したものです。
映像を交えて、たいへんわかりやすかったという感想が多く、当連合会含めて多くの生協で記念講演をお願いしたのですが、たいへん多忙なお方であるため、DVDで学んでいただこうと日本生協連で編集したものです。
最後の講演は、「第1回ジャパンSDGsアワード」で、SDGs推進副本部長(官房長官)賞を受賞しましたパルシステム生協連合常務執行役員高橋宏通様より、「パルシステムでエシカル消費SDGs:持続可能な開発目標」と題しての講演でした。
また、外務省と日本ユニセフ協会が、全国の高校生に向けて作成したSDGsについてわかりやすく説明したガイドブック「私たちがつくる持続可能な世界」について、「県内の学校にも配布されており、ユニセフでは学校の授業の教材としてぜひ活用いただきたいと呼び掛けている資料です。ぜひ、こちらもご覧になってください」との紹介がありました。
司会の日野公代理事より「これまであるのが当たり前だと思っていた水や土、森、海や農村、教育や医療、福祉や食の安全などなど、全てに値札がつけられ、私たちは経済という物差しでしか判断しなくなってしまってはいないでしょうか?あたえられるサービスに文句だけ言う消費者に成り下がってしまってはいないでしょうか?自分たちの住む社会に責任を持って関わるべき市民であることを忘れてしまってはいないでしょうか?「公共」や「自然」の価値に改めて目をやり、そこで多くのものに向き合いながら、他者の痛みや人間以外の生命、子どもたちがこの先住む社会が、今を生きる私たち大人たちの手の中にあることを忘れてはいないでしょうか?国連から、協同組合には、SDGs達成のためのステークホルダーとして大きな期待が寄せられています。それは、協同組合において共通の利益を形にするという思想と実践が、ユネスコの無形文化遺産に登録され、「今だけ金だけ自分だけ」の強欲資本主義から抜け出すため、協同組合は大きなギアになると評価されているからではないでしょうか?協同組合に対する世界的な、そして未来からの期待・評価を十分に意識し、誇りをもって、組合員・地域住民のニーズに応え、持続可能な地域社会を築いていこうではありませんか。東日本・津波・原発事故大震災で、いろいろなことを失った先に見えてきた価値を知っている福島だからこそ、きっと発信できることがあるはずです。協同の力を今こそ発揮して、それぞれの地域でいきいきと組合員活動を行い、様々な暮らしの危機に立ち向かってまいりましょう。」という挨拶があり、閉会となりました。
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