第37回通常総会記念講演会
―阪神・淡路大震災、東日本大震災―
大規模災害における生協の役割を考える
2017年5月25日(木)「第37回通常総会」当日、午前10:00より、表記講演会を開催しました。
今年の1月17日であの阪神淡路大震災から22年、3月11日で東日本大震災から丸6年が経過し、仏教の世界では七回忌にあたります。
そして4月14日で熊本地震から1年が経過し、同じく仏教の世界では一周忌にあたります。
また、海外に目をやれば、4月26日であのチェルノブイリ原発事故から丸30年が経過したことになります。
あらためて、犠牲になられた方々のご冥福を祈り、参加者の皆様方とともに、黙祷を捧げ、講演会を開始しました。
黙祷中、バックには、尺八奏者藤原道山氏の演奏による「ふるさと」の曲が静かに流れました。
この曲は、原発事故後につくられた吉永小百合さんの「第二楽章福島への思い」の中の挿入曲です。
福島県では、今もって、ふるさとに帰れず、県内外に61,045人が避難生活を送っています。
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浅田克己様 |
最初に講演に立たれたのは、日本生協連の浅田克己会長です。
ご講演いただいた浅田会長は、阪神淡路大震災の時は、コープこうべの西宮ディズの店長として、現場で復旧・復興に携わり、東日本大震災や熊本地震、あるいは台風などによる大水害など全国各地で自然災害が猛威を振るった際も日本生協連のトップとして救援物資の手配や支援部隊の送り込み、政府機関との交渉など陣頭指揮をとられてきた方です。
「被災地に生協あり」東日本大震災の時もこうしたことばを度々耳にしましたが、この言葉が使われたのは、実は阪神淡路大震災のときでした。
次に、東日本・津波・原発事故大震災から6年経過した今も試験操業という操業自粛を余儀なくされ、風評被害を多分に受けている福島県の漁業の現状について、ひとつは「福島県の海産魚介類の安全性について」と題して、福島県水産試験場漁場環境部長をなさっておられます根本芳春様よりご講演いただき、続いて「福島県の試験操業の取り組みについて」と題して、福島県漁業協同組合連合会参事兼指導部長の渡辺浩明様よりご講演いただきました。
2016年度、日本生協連さんが被災地の経済・産業の復興に貢献する取り組みとして「5年目の福島を見て、知るツアー」が、都合5回開催され、全国から延べ130名を越える方々にご参加いただきました。
いずれの企画も初日は、JAふくしま未来さんのモニタリングセンター視察や直売所でのお買い物を行い、2日目は、小名浜魚市場で、福島県水産試験場の方や福島県漁連の方より、本日と同テーマのお話をいただき、魚市場内のスクリーニング検査場の視察を行い、沿岸部の被災地を視察するコースとなっていました。
参加された多くの方々に、福島県の農林水産業に携わる人たちの安全への取り組みへの理解と賛同をいただきました。
「大規模災害における生協の役割を考える」講演資料はこちら【PDF:5.62MB】
福島県における試験操業の取組はこちら【PDF:877KB】
福島県の海産魚介類の安全性についてはこちら【PDF:589KB】
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