第34回通常総会が開催されました (2014年5月28日)
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司会/和田佳代子理事 |
5月28日、福島市の「ラコパふくしま5F多目的ホール」を会場に第34回通常総会が開催されました。
県内会員生協の代議員63名(本人53名、委任4名、書面6名)と県連役員・オブザーバー・来賓の方々で計88名が出席し、司会進行役の和田佳代子理事より、開会宣言があり、議長にコープふくしま選出代議員の日野公代さんを選び、総会が開催されました。
開会にあたり吉川毅一会長より、以下の挨拶がありました。
「福島県生協連の第34回通常総会に、県内各地よりご参加の代議員のみなさま、大変ご苦労さまです。
また、私どもの総会に、ご来賓としてご臨席をいただきました、福島県消費生活課の菊地課長様はじめ、福島県農業協同組合中央会の庄條会長、福島県労働福祉協議会の影山会長、日本生活協同組合連合会の浅田会長、ご多忙中にもかかわらず、駆けつけていただきまして、大変ありがとうございます。常日頃より県生協連の様々な活動にご理解とご支援をいただいていますこと、この場をお借りして改めて御礼を申し上げます。
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議長/日野公代代議員 |
昨年の総会以降この1年、各単協が、それぞれの地域を中心に組合員や地域の団体・人々と一緒に、様々な活動に取り組んでこられたと思います。心から敬意を表します。あの歴史的な出来事から、丸3年と2ヶ月が経ちましたが、今なお、事故の現場では、高濃度の放射能汚染水処理の問題が大きく立ちはだかっております。期待されている「アルプス」もまともに稼働していませんし、県漁連が断腸の思いで決断した「地下水バイパス」についても、不安は拭い去れません。この汚染水の問題が解決できない限り、廃炉などほど遠いと言えます。放射能の影響に関する見解の違いがもたらす、被害者同士のやりきれない対立や摩擦もなくなりません。農産物の売れ行きもまだまだ回復したとは言えず、漁業も本格操業できない状態が依然として続いています。
県内外に避難している人の数も、いまだに12万9,500人を数え、物質的・精神的に追い詰められている人が多くなっています。福島県の災害関連死は1,600人を超え、ついに津波による直接死亡者数を上回りました。しかもそれは今もなお増え続けているのです。
これほど大規模に、しかも長期にわたって人々を苦しめ、地域社会を破壊する産業公害が、この国にかつてあったでしょうか。この現実から目を背けて、福島の復興を語ることはできません。この国家的非常事態を、東京電力任せにするのではなく、政府が前面に出て、国の総力を挙げて対処することを、改めて、強く求めたいと思います。
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吉川毅一会長 |
昨年度も日本生協連や全国の生協の支援を受け、県生協連として、「福島のこども保養プロジェクト」や「土壌スクリーニング」「食品の放射能測定」などのプロジェクトに取り組んでまいりました。改めて、全国の生協の仲間に御礼を申し上げたいと思います。生協の仲間の支援がなかったら、到底できなかったことです。この間の県生協連が取り組んできた活動領域は、正常時では考えられなかった内容だったかもしれません。しかし、誰かがやらなければならないことだったと思っています。実際に取り組んできたからこそ、今日、その活動領域は、着実に広がりと、質的前進となって表れてきています。たとえば、土壌スクリーニングをはじめとした、「地産地消ネット」の活動については、昨年までは日本生協連に財政的にも大きな支援をいただきましたが、今年度については、JA福島中央会のバックアップにより、「特任研究員」を配置しての取組みができる体制ができました。
今年度は今までの取組みを土台にして、福島の今の姿を、県や関係団体と一緒に、全国に発信し続けていくことが、今までの支援にこたえることだと考えています。
今、組合員・生活者の暮らしを取り巻く状況が厳しくなりつつあることは、本日お集まりの皆さんが、日々実感されていることと思います。
4月から消費税が8%になりました。電気・ガスなどの公共料金も値上げになりました。加えて、TPPや、憲法九条、集団的自衛権の問題など、私たちの暮らしに大きな影響を与える大変な問題が次から次へと押し寄せてきています。
当然のように、こうした、今の政権の数の力を背景にした横暴を許さない動きも全国各地で立ち上がっています。先日は、福井地裁で大飯原発の再稼働差し止めという画期的な判決がだされました。判決文には「電気を生み出す手段としての原発は、人々が豊かに暮らす権利よりは低い位置にある」ということが明確に述べられています。県内すべての廃炉を目指している福島県民にとって、力がわいてきた判決だいえます。安部内閣の横暴を押し戻すうえで、残念に思うことは、「原発問題」にしろ「憲法問題」にしろ、求める方向は近いものがあるにも関わらず、どこか、政治的な思惑や各団体の思惑で、力が分断されているように感じます。少しの意見の違いを乗り越え、一致できる点で協同して押し返していく、このことが、今まさに求められていると思います。そうした状況をつくりだすことができるのが、協同組合であり、生活協同組合の役割がここにもあると感じています。
生活協同組合は、「出資をし、加入した組合員の、暮らしをよくしたいという願いを、事業活動を通して実現する」ということが、使命あります。生協の事業経営も大変厳しい状況ではありますが、「組合員の暮らしを支え、平和な社会を次の世代に継承していく」ためにも、今が踏ん張り時だと思います。
本日の第34回通常総会が、「生協運動の輪をさらに大きく広げることが、福島の再生と、新しい福島を創造する原動力となり、迫り来る生活の危機を、跳ね返していく力になる」、そんなことを確認しあう総会になることをお願いして、挨拶とさせていただきます。これからも、みんなで力を合わせて頑張っていきましょう。ご苦労さまです。」
次に来賓としてご臨席いただいた福島県生活環境部消費生活課長の菊地邦彰様、福島県農業協同組合中央会会長の庄條コ一様、福島県労働福祉協議会会長の影山道幸様、日本生活協同組合連合会会長の浅田克己様の四氏より大会の盛会と今後の発展を祈念した御祝辞をいただきました。
議事に入り、「第1号議案/2013年度活動報告並に決算報告・剰余金処分案承認の件」が、佐藤専務より報告があり、次いで菅野敏夫特定監事より監査報告がありました。「第2号議案/役員(理事3名)補充選任の件」「第3号議案/2014年度活動計画(案)承認の件」「第4号議案/役員報酬額決定の件」「第5号議案/2014年度収支計画(案)承認の件」「第6号議案/役員退任慰労金支給の件」「第7号議案/議案決議効力発生の件」が、佐藤専務より一括提案されました。
一括審議の上、個別採決の結果、第1号議案から第7号議案まで、全ての議案が、代議員全員の賛成で決議されました。
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採決の様子 |
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飯盛マサ子代議員 |
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古瀬聡子理事 |
全議案採決の後、総会決議文が、福島医療生協選出代議員の飯盛マサ子さんから、提案され、議場全員の盛大な拍手で採択されました。
その後、退任される役員への感謝状贈呈並びに新旧役員の挨拶がありました。
下記役員が変更になりました。
新たに選任された理事
- 小澤 和枝
- コープふくしま選出
- 角田 政志
- 福島県学校生協選出
- 佐藤 洋志
- 福島大学生協選出
退任された理事
- 古川 一
- 通算11年1ヶ月
- 古瀬 聡子
- 通算2年
- 田中 康治
- 通算5年
サプライズとして、福島の子ども保養プロジェクトに貢献された古瀬聡子さんと日本生協連北海道・東北地連の住吉 登さんに、コヨット感謝状が贈呈されました。
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田中康治理事 |
住吉 登氏 |
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