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福島県生協連の平成15年度活動計画

福島県生活協同組合連合会の今年度の活動計画について紹介します

写真は第23回通常総会での熊谷会長

 組合員・消費者のくらしを取り巻く状況は、5%を超える高い水準の失業率が続く中、就職できない新卒学生・生徒が昨年度よりも増え、若年層の失業率がより高い等、デフレ不況の下で、厳しい環境が続いています。

 この3月末の株価は8,000円を割り込み、バブル崩壊後の最安値を更新し21年ぶりの低水準となり、3月31日の日経新聞は『底はう景気、広がる不安』と現状を記しています。

 昨年1年間に倒産した上場企業は29件となり、戦後最高を記録しています。

 回復の兆しが見えない中、国際世論に反して始められた米英によるイラク戦争は、大きな戦禍をもたらしただけでなく、「戦後復興」のためと称して日本へも負担を要請してきています。不況が続き、厳しい生活条件のもとにある私たち国民の血税を「イラク復興」に支出することには、疑問(異議)を持たざるを得ません。戦争を起こした当事国の責任で行なうべきことです。

 小売業を取り巻く環境も激変しています。商業統計調査速報によると平成12年から14年に掛けての3年間で10万店を超える小売店(7.6%)が全国から姿を消し、年間商品販売額は6.1%減少しています。福島県での減少は2,234店舗(7.0%)、年間商品販売額は10.7%と全国平均を上回る率の販売額が減少しています。福島県の小売環境の厳しさを物語っています。

 この4月からは、厚生年金などの社会保険料、医療費の自己負担割合や介護保険・税金等々の負担が大きく増えてきています。サラリーマン・専業主婦世帯の家計簿試算(年収650万、夫42歳、妻38歳、子供10歳・7歳)によると、これまで年間133.6万だった負担額が7.9万円増の141.5万円になると推定されています。(3月23日・日経新聞)

 賃金が上がらない、或いは賃下げになるという現実が多い中、私たち消費者の生活はますます厳しくなる一方です。その中で『くらしを守る』ための生活協同組合の役割は、これまでにも増して一層その役割の重要さが際立ってきているといえます。

 それは狭い意味での「経済生活・消費生活」にとどまるものではありません。

 全国の重点課題として進めてきた「食の安全」の運動は、単に現在の私たち世代だけのことではなく、将来の子孫にも重大な影響を及ぼすものとして、大切な課題です。

 また、私たちが住んでいるこの福島の自然環境、広くは地球環境を守っていくために、私たちに何ができるのか、「環境」の取組みも一層重要になってきています。

 イラク戦争や北朝鮮問題に見るように、直接・間接を問わず日本が「平和」の問題に関わってくる事態が近年多く発生しています。「・・・平和と、より良き生活こそ生活協同組合の理想であり・・・」と謳った日本生協連の創立宣言に立ち返り、戦争に反対し、平和を願う組合員の想いを基本に据えた運動が、ますます大切になってきています。

 12会員生協・60万人組合員で構成する福島県生協連の活動が、組合員の願いを少しでも多く実現していけるよう、今年度の活動を進めてまいります。

≪1≫会員生協の組織と事業の強化のために

≪2≫組合員のくらしを守る諸課題を進めるために

≪3≫協同組合の協力・協働、地域社会や他団体との協力・協働を進めるために

≪1≫会員生協の組織と事業の強化のために

 福島県生協連加盟の12会員生協の組織と事業の活動を発展させていくために、次の各種委員会等により、お互いの情報交換・活動の検討・交流を行なっていきます。

1.組織活動政策委員会

  1. 次の≪2≫の「食の安全」「福祉活動」「ライフプランニング」「ユニセフ」の各委員会以外の組合員活動に関わる事柄について検討し、進めていきます。
     
  2. 各会員生協の特徴的な組合員活動について交流し、お互いの活動に役立てていきます。
     
  3. 「環境」分野についての活動が会員生協で進んできていますので、また「環境保全ネットワークふくしま」の活動水準の向上を図るためにも、「環境」分野の取組みについて検討を進めていきます。
     
  4. 「武力行使」という名の『戦争』が起こされる中、平和を守る、戦争に反対する世論を盛り上げ、運動を進めて行くことが大切になっています。県連としてできることは何か、検討し、進めていきます。
     
  5. 「消費者保護基本法」「消費税」「炭素税」等が今後の重要なテーマになってくるものと思われますが、どのように取り組んでいくのか、そのための学習活動から始めていきます。

2.購買生協部会運営委員会

  1. 共同購入事業の東北地連4県連帯(宮城・山形・秋田・福島)への参加を進めるためにスタートした「共同購入統一委員会」での検討を来春統一に向けて進めていきます。
     
  2. 「食の安全」を事業面で進めて行く上で必要な事柄(要求される水準等の情報その他)に役立つ情報などの提供に努めています。
     
  3. 「地産地消」をどのような視点から進めていくのか、基本となる方針についての検討を深めていきます。
     
  4. 購買事業を担当する職員の力量アップに役立つ企画を検討し、実施します。
     
  5. 冬季シーズンの灯油価格について「灯油委員会」での検討をふまえて、決定していきます。
     
  6. 各生協が購買事業改善のために取り組んでいる特長な事柄について、お互いに情報交換し、業務水準の向上に役立てていきます。

3.医療生協部会

  1. 医療保障制度を守り、介護保険制度改善の運動を進める課題
     
    [1] 労働福祉協議会を通じて福島県へ、また各市町村に向けて購買生協の協力も得て医療諸制度、介護保険諸制度の改善要望を提出してゆきます。
     
    [2] 各地方で他団体との懇談を進めます。
     
  2. 購買生協とともに暮らしの助け合いを進める。
     
    [1] 医療生協の活動を知ってもらうために、各生協で雑誌「コムコム」を普及してもらったり店舗等事業所に「虹のネットワーク」を置いてもらうなど進めます。
     
    [2] 各地方で、具体的な利用者を手始めに助け合いの試みを進めます。そのために介護支援専門員やコーディネーターレベルの協議をします。
     
    [3] 会員生協間情報交流等を進めます。
     
  3. 健康を守る取組み
     
    [1] 会員生協の健康チェック活動、住民や働く人々の健康づくりを広めます。
     
    [2] 会員生協の健康習慣づくり活動、「生み、育て、みとる安心の町づくり」「禁煙運動」等を広めます。
     
  4. 各地域で医療と福祉のネットワークや、住民の自主的な組織や福祉施設づくりを推進する。
     
    [1] 会員生協が地域の多様な要望に応える組織、施設づくりをするのを応援します。
     
  5. 教育
     
    [1] マネジメント研修会を実施します。
     
    [2] 班研修会、高齢者支援の町づくり・支部づくりの活動交流会を開催します。

4.女性理事クラブ゙

  1. 女性理事の力量向上と男女協同参画の促進をめざして、取組みを進めていきます。
     
  2. 男女協同参画を促進する3つの行動課題を各会員生協で実施できるよう追及していきます。
     
  3. 第10回女性理事セミナーを11月にいわき市会場で「リーダーの人間学」をテーマに計画します。
     
  4. 各地域で行なわれる男女協同参画の企画や委員会等へ参加していけるよう追及していきます。

≪2≫組合員のくらしを守る諸課題を進めるために

 組合員のくらしは、デフレの進行と景気の低迷が続く中で、より厳しさを増してくるものと思われます。会員生協が組合員のくらしを守る運動を強めていく活動を、県連として支援していけるよう次の委員会の活動を中心に進めていきます。

1.食の安全推進委員会

  1. 食品安全基本法の制定や食品安全委員会の発足等、国の施策が実施段階に移ってくる中、その内容についてよく理解し、組合員活動の中で活用できるようにしていきます。
     
  2. 福島県が定めた基本方針や対策プログラムについて、その内容・実際の到達水準の理解を深めるため、県の担当部署を講師にお願いして学習会を計画します。
     
  3. 各地域(保健福祉事務所)単位での「食の安全」確保対策がどのように行なわれているのか、消費者参画のもとに明らかにできる方策を追求します。
     
  4. 食の安全を推進するために役立つ研修・見学等を企画します。
     
  5. 各生協での食の安全への取組みを情報交換し、お互いの活動に役立てていきます。

2.福祉活動推進委員会

  1. 各々の生協の福祉活動についてお互いに学びあう昨年度の方式(毎回2生協からの報告)を継続し、実施します。
     
  2. 日生協や地連が主催する福祉活動セミナー等への参加者による報告学習会を行い、成果を広げていくようにします。
     
  3. 子育て支援の活動について、取り組んでいる生協からの報告をもとに、検討学習会を計画します。
     
  4. 各地域で社会福祉協議会との交流を行い、地域福祉に協力して取り組んでいる事柄について検討します。

3.ライフプランニング実行委員会

  1. 第11回ライフプランニング交流会を6月26日に白河市において行ないます。
     
  2. テーマは「携帯電話に使われず、主人公として使いこなそう」として、携帯電話をめぐる諸問題から、携帯電話を「生活の質アップ」にどう役立てるか、という内容で計画します。

4.ユニセフ推進委員会

  1. (財)日本ユニセフ協会福島県支部を9月に発足させ、その基盤作りの中心的役割を果たしていきます。ユニセフ活動に取り組んでいる各団体や個人の方々との協力関係を大切にして進めていきます。
     
  2. ユニセフ推進活動が各生協で強まるよう、お互いの活動交流を進め、全生協で積極的な取組みができるよう追求していきます。
     
  3. ユニセフの活動を「募金」だけに絞らないで、「静かな緊急事態」とよばれる開発途上国の子どもたちの実相を知り、救うためにユニセフが果たしている役割について理解を深めるようにしていきます。
     
  4. 年末にハンド・イン・ハンドを各地域で取り組めるようにめざします。

5.第23回生協大会

  1. イラク戦争が終結したとはいえ、イランや北朝鮮において「戦争」につながる危惧が今なお存在しております。「平和の問題」を改めて正面から見据えて、大会開催時点での情勢確認を深めること、戦争への反対意思を表明していくことを軸に計画します。
     
  2. 10月に開催を予定し、組織活総政策委員会で具体化の検討をしていきます。

6.平和とくらし

  1. 「戦争と核兵器のない世界をみんなの力で作り上げよう」を基本テーマに5月〜8月をピースアクション(平和のためのアクション期間)として日本生協連が提起しています。
         この方針提起を積極的に受け止め、具体的に取り組める方法を検討します。
    「戦争につながる国内外の様々な動きに反対していきます。
     
  2. ヒロシマ・ナガサキ行動、沖縄戦跡・基地めぐりへの参加を今年度も行います。
    被爆の証言ビデオの上映活動を様々な機会を利用して進めます。
     
  3. 私たち国民の生活と健康を脅かす政策(税制や社会保障制度の後退等)について反対していきます。

≪3≫協同組合間の協力・協働、地域社会や他団体との協力・協働を進めるために

1.生協間の協力・協働

  1. 県連構成の12会員生協の協力・協働を、県連理事会と各種委員会等の活動を基本に進めていきます。
     
  2. 各会員生協の活動についてお互いに理解を深められるよう、各々の情報誌等の交流(配布)や企画行事等の紹介をしていきます
     
  3. 県連の活動情報をより速やかに伝えていくために、ホームページの充実を図っていきます。

2.他の協同組合との協力・協働

  1. 4つの協同組合(農協・漁協・森林組合・生協)で構成する「環境保全ネットワークふくしま」での協力・協働関係を深めていきます。環境フォーラムと各地域会議の充実を図ります。
     
  2. 「地産・地消」を進める立場からの協力・協働関係を目指していきます。

3.友誼組織との協力・協働

  1. 福島県労働福祉協議会の構成団体をはじめ、友誼組織・団体との関係を大切にし、協力・協働関係を深めていきます。
     
  2. 友誼組織からの協力要請には、積極的に応えていくようにします。

4.地域社会(行政)との協力・協働

  1. 県や市町村などの行政主体の各種審議会等への参画のあるものについては積極的に対応し、役割を果たしていけるよう努めていきます。
     
  2. 行政主体で計画・企画される事柄で、呼びかけのあるものについては積極的に対応して、生協の位置付け・役割が高められるよう努めていきます。
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